フィボナッチ数列とフィボナッチ比率

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「フィボナッチ数列とフィボナッチ比率」は、エリオット波動原理の源流②にあたるテーマです。1、1から始まって隣り合う2つの数を足して次の数を作る数列(1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21……)で、エリオット波動そのものがこの数列と深くかかわっています。本記事では、フィボナッチ数列の定義・波動への対応・主要なフィボナッチ比率・誤用されやすい数値などを解説します。

解説:フィボナッチ数列とは

フィボナッチ数列は、1、1から始まって隣り合う2つの数を足し次の数を作るという規則による数列(漸化式:aₙ=aₙ₋₁+aₙ₋₂)です。この数列に現れる数をフィボナッチ数と言います。

具体的には次のような数列です:

1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, ……

エリオットとフィボナッチ数列の出会い

エリオット自身は最初フィボナッチ数列を意識していませんでしたが、他のアナリストから指摘されてから研究し始め、その魅力に取りつかれました

エリオット波動そのものがフィボナッチ数列と深くかかわっており、5波動で推進・3波動で修正するという基本構成はすべてフィボナッチ数に対応しています

フィボナッチ数列と波動の対応(図解)

① フィボナッチ数列とエリオット波動の対応 — クリックで展開
フィボナッチ数列と波動の対応 1 1 2 3 5 8 13 21 推進=5波 1サイクル=8 ジグザグ副次波 =13 インパルス 副次波=21
フィボナッチ数列に現れる数(5、8、13、21……)は、エリオット波動の各構造に対応しています。推進=5波、1サイクル=8波、ジグザグの副次波=13、インパルスの副次波=21というように、波動の構成数がすべてフィボナッチ数になっているのが特徴です。
② 1サイクル=推進5波+修正3波=8波 — クリックで展開
1サイクル=推進5波+修正3波=8波(フィボナッチ数) S 1 2 3 4 5 A B C 推進=5波 修正=3波
エリオット波動の1サイクルは、推進5波(1・2・3・4・5)と修正3波(A・B・C)の合計8波で構成されます。5、3、8はすべてフィボナッチ数であり、波動の基本構成そのものがフィボナッチ数列に対応していることがわかります。
図の見方:エリオット波動の構造を数えていくと、すべての階層でフィボナッチ数が現れます。これがエリオット波動原理とフィボナッチ数列の深い結びつきを示しています。

重要ポイント(詳細解説)

  1. フィボナッチ数列の定義

    1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89……(漸化式 aₙ=aₙ₋₁+aₙ₋₂)。隣り合う2つの数を足して次の数を作るという規則で展開する数列です。

  2. 「フィボナッチ級数」は誤用 — 正しくは「フィボナッチ数列」

    「級数」は数列の項の和のことです。フィボナッチ数列のことを「フィボナッチ級数」と呼ぶのは誤用なので注意しましょう。

  3. 波動構成はすべてフィボナッチ数

    5波動推進+3波動修正=8波動、ジグザグの副次波:5+3+5=13、インパルスの副次波:5+3+5+3+5=21。すべてフィボナッチ数になっています。

  4. 黄金数φ=1.618

    φ=(1+√5)÷2=1.618……。線分ABを点Cで分けたとき AB:AC=AC:CB となるような比率で、フィボナッチ数列の隣接項の比率がこの値に収束します。

主なフィボナッチ比率

比率表記意味
0.382φ⁻²黄金数の逆数の2乗
0.618φ⁻¹黄金数の逆数
1.618φ¹黄金数そのもの
2.618φ²黄金数の2乗
4.236φ³黄金数の3乗

フィボナッチ比率ではないもの(注意)

⚠ よく誤用される非フィボナッチ数値
0.764、0.786、1.236、1.382、3.618 はフィボナッチ比率ではありません。これらはフィボナッチ数列から求められない数値であり、テクニカル分析の現場では「フィボナッチ比率」として混同されがちですが、本来は別物として扱う必要があります。

研究上の見解(時間予測と比率の有効性)

  • フィボナッチ時間数列(フィボナッチ数を時間予測に使う手法):筆者は実用的な分析ツールとしては評価していません。
  • フィボナッチ比率の波動分析上の有効性は「目途のひとつ」程度にとどまり、現時点では十分な確認ができていない、というのが日本エリオット波動研究所・筆者の見解です。

まとめ

フィボナッチ数列とフィボナッチ比率は、エリオット波動原理の数学的な源流です。1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21……という数列に現れるフィボナッチ数は、エリオット波動の基本構成(推進5波+修正3波=1サイクル8波、ジグザグの副次波13、インパルスの副次波21)にそのまま対応しており、両者の深い結びつきが見て取れます。

主要なフィボナッチ比率は0.382・0.618・1.618・2.618・4.236であり、これらは波動の比率関係ガイドラインの根拠となります。ただし、0.764・0.786・1.236・1.382・3.618はフィボナッチ比率ではないため誤用に注意が必要です。また、フィボナッチ時間数列の実用性や、フィボナッチ比率の波動分析上の有効性についても「目途のひとつ」程度に留めるのが、日本エリオット波動研究所・筆者の見解です。

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