C波巨大化フラットと拡大型フラットのオーソドックスな高値

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C波がA波の1.618倍以上に巨大化するフラット。外見がジグザグに似るがA波が3波動なので区別できる。拡大型フラットではB波が前の高値を超えるため、多くの投資家が「高値を抜けた」と勘違いして買ってしまう「だまし」の動きになる。

解説

C波巨大化フラットは、インパルスの3波が延長するのと同じようにC波が延長したものといえますが、この形もよく観察されます。ただし、この形になるともはや「フラット」という名称はふさわしくない感じがしますし、「横ばいの修正波」に区分するのは無理があると考えられます。このC波巨大化フラットはジグザグに近い性質のものであり「急こう配の修正波」と考えたほうがよいと思います。プレクターの本ではなぜかまったく触れられていませんが、実際にはよく観察される波形です。

ポイント

  • C波巨大化フラット:B波がA波始点付近まで戻し(レギュラーフラット型)、C波だけが巨大化してA波の2.168倍以上になる形
  • C波の大きさの目安:A波の1.618倍・2.618倍・4.236倍など
  • 外見がジグザグに近い→A波が3波動(フラット)かA波が5波動(ジグザグ)かの確認が重要
  • ジグザグに近い性質→「急こう配の修正波」として分類する方が適切(筆者の見解)
  • エリオットの著作やボルトンの本(『エリオット波動──ビジネスサイクル』)では図とともに紹介されているがプレクターの本ではなぜか触れられていない
  • 【拡大型フラットとオーソドックスな高値】上昇インパルスの(4)波に拡大型フラットが出現すると、B波の終点が(3)波終点を超える。しかし、上昇波動そのものは(3)波の5波終点(オーソドックスな高値)で終わっており、B波はあくまで修正波の一部
  • 拡大型フラットのB波が前の高値を超えるため「高値を抜けた!」と多くの投資家が新しい上昇局面入りと勘違いして買ってしまう「だまし」の動きになる
  • そのあとは比較的大きな下落である5波動構成のC波が起こり、投資家がかなり振り回されてしまうのが拡大型フラットの局面の特徴
  • 拡大型フラットのB波の大きさ:『ELLIOTT WAVE PRINCIPLE』には「B波はA波の100〜138%になる」と書かれているが、これはガイドラインであってルール上B波に大きさの制限はない。実際にはB波がA波の2倍程度あるフラットがしばしば観察される(NYダウの2018年10月〜2020年3月の事例では(B)波が(A)波の約150%)
  • 【極端なB波の想定は失敗しやすい】B波がA波と同じ方向に大きく動くことはあっても、A波を修正するという本来の役割を考えるとA波終点を大きく超えていくことはB波の役目に反する。「その波の役割は何か」という視点を忘れないようにすること

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