「波の個性(Wave Personality)」とは、エリオット波動の1波〜5波・A波〜E波の各波に、相場参加者の群集心理から生まれる固有のキャラクターがあるというガイドラインです。各波の個性は時代を超えて繰り返し現れ、特にプライマリー級以上(日足チャートで確認できる波の階層)の波動によく当てはまります。
解説:波の個性とは何か
エリオット波動理論において波の個性(Wave Personality)とは、1波〜5波・A波〜E波の各波には固有のキャラクターがあるというガイドラインです。各波の個性は、相場参加者が各局面で抱く群集心理によってもたらされるものであり、時代を超えて繰り返し現れます。
そのため、現在進行中の波動がどの波であるかを推定する際の重要な手がかりとなります。特にプライマリー級以上の波動(日足チャートで確認できる波の階層)によく当てはまるとされており、波動カウントを補強する判断材料として活用されます。
チャート図解
① 推進波の個性(1波〜5波) — クリックで展開
推進波における群集心理の流れを示します。1波は懐疑的、2波は恐怖、3波は最強・最大、4波はもみ合い、5波は楽観ピークと、波が進むごとに投資家心理が変化していくのが特徴です。3波が最も力強く延長しやすい波です。
② 修正波の個性(A波〜C波) — クリックで展開
修正波における群集心理の流れを示します。A波は単なる修正と楽観視され、B波はまやかしの戻り、C波で楽観が完全に打ち砕かれる大きな下落となりやすい流れです。B波は投資家の判定を最も誤らせる「まやかしの波」と呼ばれます。
図の見方:推進波(1〜5波)と修正波(A〜C波)の各局面で、相場参加者の心理がどう推移するかを示しています。次の「各波の個性」セクションで各波の詳細を確認してください。
各波の個性(詳細)
推進波(1波〜5波)
1波
- 投資家の大半がまだ下降トレンドを信じている中で起こる波
- 「一時的な反発」と見られ、多くの投資家が戻り売りスタンス
2波
- 投資家の恐怖心が強く「また安値を更新するのでは」という不安が広がる
- 価格的に深い修正になりやすく1波の上昇幅のほとんどを打ち消すこともある
3波
- 一番力強く一番大きな規模になることが多い。最も延長しやすい
- ギャップを伴う上昇・大きな出来高・ダウ理論によるトレンド確認サインなどが出る
4波
- 横ばいの修正波になりやすい。フラット・トライアングル・複合修正波などになりやすい
- オルタネーションで2波とは異なる波形になりやすい
5波
- 投資家心理がかなり強気。しかし実際の相場は期待より弱くなりやすい
- 3波が延長した場合は1波と同程度の大きさになりやすく、フェイラーもある
修正波(A波〜E波)
A波
- 投資家の楽観がまだ大勢を占め「単なる修正」と見られる
- 3波動で終わる場合はフラット/トライアングルへ、5波動の場合はジグザグへ展開
B波
- 「まやかしの波」。投資家の判定を誤らせる性質を強く持つ
- 「指数は上昇しているが何かすっきりしない」状況はB波の可能性が高い
C波
- 投資家の楽観的な見方が完全に打ち砕かれるような大きな下落になりやすい
D波
- トライアングルの副次波4波目として出現する上昇波
- 株価指数は上がるが個別銘柄では上昇銘柄が絞られる
E波
- トライアングルの最終波。下値支持線を一時的にブレイクすることもある
ポイント詳細
-
群集心理から生まれる固有のキャラクターが時代を超えて繰り返される
各波の個性は、相場参加者が各局面で抱く群集心理によってもたらされるものです。群集心理のパターンは時代を超えて繰り返し現れるため、各波の個性も同様に繰り返し観察されます。
-
プライマリー級以上(日足チャートで確認できる波の階層)に当てはまりやすい
波の個性のガイドラインは、特にプライマリー級以上の波動でよく当てはまります。プライマリー級は日足チャートで確認できる規模の波動の階層を指します(→波の階層)。それより小さな階層の波動では個性が現れにくいこともあります。
関連用語
まとめ
波の個性(Wave Personality)とは、エリオット波動の1波〜5波・A波〜E波の各波に、相場参加者の群集心理から生まれる固有のキャラクターがあるというガイドラインです。
1波は懐疑、2波は恐怖、3波は最強、4波はもみ合い、5波は楽観ピーク、A波は楽観の延長、B波はまやかしの戻り、C波は楽観が打ち砕かれる大下落、D波・E波はトライアングル内の特徴的な波として、それぞれ固有の心理プロファイルを持ちます。特にプライマリー級以上の波動でよく当てはまり、波動カウントを補強する判断材料となります。
